2014/01/08

青空読書 07「嫉妬する夫の手記」二葉亭四迷

青空文庫:「嫉妬する夫の手記」二葉亭四迷

二葉亭四迷は言わずと知れた「浮雲」で知られる明治時代の小説家、翻訳家で、坪内逍遥とともに日本の近代小説の父ともいえる人物。「嫉妬する夫の手記」は青空文庫には初出の記載がなく詳細は不明。日記風の体裁で自宅に居候している友人Oと妻との不貞を勘ぐり嫉妬する男の心情を綴った内容。小説なのか実際の日記なのかは文面からは何とも判断が付かない。青空文庫の底本は「日本の名随筆」となっており、とすると小説ではなく、書かれている内容は事実なのか?

amazonの kindleストアの解説によると、原本は明治39年か40年ぐらに書かれたであろう露文の手記とされるが、だとすれば誰かが翻訳したことになるが、訳者の記載もない。底本にも記載がないのか、青空文庫の怠慢か。

なりたちも何だかはっきりしないが、書かれている内容も結局のところ妻が友人Oと不貞を働いていたのかははっきりせず、ただ語り手の男が妻の不貞を疑い悶々とするというだけなので、読んでいるこちらとしてもなんだかもやもやした気分がはれないままである。

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